世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
髪を乾かし終えてお母さんのところに行くと、和室に布団を敷いてくれたあとだった。
「私はあっちで寝るから、花莉と夜瀬くんはここで寝てね」
私に気づいたお母さんはそう言ってくれて。
確かに布団は2つしかなかった。
「お母さんも一緒に寝ようよ…っ!!」
お母さんだけ別の部屋なのはなんだか寂しくてそう口にしてしまった言葉。
久しぶり会えたから、寂しいとか思ってしまったのだろうか…。
「花莉と夜瀬くんはラブラブのカップルでしょう?」
2人のほうがいいんじゃない?、とにこにこしながら聞いてきた。
なんだか…からかわれているみたいで恥ずかしい。
「ひ、久しぶりに会ったからお母さんも一緒がいいの…!!3人で寝ようよ…!!」
詩優には何も言っていないけど、きっとOKしてくれるはず。
リビングのほうへと目を向けたらお母さんのと思われる布団を発見。私はすぐに立ち上がり、その布団を和室へと運んで既に敷いてある布団の隣に敷いた。