世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
いつも通りの日常は
花莉side
それが起こったのは突然だった。
朝、いつものように学校へと行くと下駄箱の中に入っていた白い封筒。
名前はどこにも書いていなくて差出人は不明。
なんだろうと思いつつ中に入っているものを取り出して見てみたら……
身体が硬直した。
封筒の中に入っていたのは写真。しかもそれは1枚ではなく、3枚も。
その写真は、私が男に腕を押さえつけられて襲われている写真。
以前、私が俊に援助交際を無理矢理やらされていた時のものだろう…。
…なんで、こんな写真がここに……。
固まって動けないでいたら、それを詩優に奪われて。
彼はそれを見て、ビリッと破いてすぐに丸めた。
「妃芽乃さん、きもい親父と外でヤるくらいなら俺にも抱かせてよー」
どこからか聞こえてきた男の人の声。
振り向くと、昇降口の角に集まっている人たちが目に入った。
そこに集まっている人たちは、壁に貼ってある何かを見て、それから私を見てひそひそ話。
何人かの男子生徒はこっちを見てにやにやしている。
…まさか……。
嫌な予感がした。