世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
それから何年か後、
「お母さんね、再婚したいと思ってるんだけど…」
急にお母さんに言われた言葉。
「大賛成だよ…っ!!」
私はもちろん賛成だった。
これでお母さんがもっともっと幸せになれるんだ、って思ったから。
再婚相手とその息子の第一印象は、どちらも“優しそうな人”。
実際に話したらすごくいい人で、これから家族4人で仲良くやっていけるとそう思っていた
──────けど、お母さんの笑顔は減っていって、ある日急にいなくなってしまった。
本当に突然のことだった。
お祭りの日、冬樹くんと夏祭りに行くために浴衣を着せてもらっていつも通り「行ってらっしゃい」と笑顔で手を振ってくれたお母さん。
だけど、お祭りから帰ってきたらお母さんはいなくて……。
「お父さん…!!お母さんはどこ!?」
心配になった私はリビングにいたお父さんに聞いた。
すると、返ってきた言葉は
「……死んだよ」
まさかの言葉。