世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
言えなかった言葉を
花莉side
遠くで誰かが話す声が聞こえてくる。
そのうちの1人の声はすぐにわかった。
大好きな人の声だから。
でも、もう1人の声は……女の子の声。
女の子らしくて、高くて、可愛い声だ。
あ、そうだ…。
この特徴のある声は……
目を開けて確認したかったが、瞼が重くて目を開けられず……
私は再び意識を手放した。