世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ











「妃芽乃さんが死ぬか、妃芽乃さんの大切な従兄妹の榊くんが死ぬか、恋人である夜瀬くんが死ぬか、のどれかだったらどれがいい?」




車内で関根さんにいきなり聞かれたこと。




…なに……それ…




「榊くんも夜瀬くんも私の奴隷にしても良かったんだけど、そっちのほうがおもしろそうでしょ?目の前で誰かが死ぬことになるんだから」




ふふっと笑う関根さんに私は何も言うことができなかった。

すると、私の隣に座るスーツを着た男の1人が拳銃を取りだして…。それを私の頭に突きつける。




「早く答えろ」




ドスの利いた声で言われて、私の体は強ばる。




…言わないと、今ここで殺されるんだ……。

口を開こうとしたら、




「花莉には何もするな。俺が代わりに何でもする。言われれば死ぬし奴隷にでもなんでもなってやる」




先に口を開いたのは関根さんの隣に座る詩優だった。




「俺も何でもする。だから花には何もするな…!!」




詩優に続くように前の席に座る冬樹くんもそう言って…。
関根さんが笑い出す。



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