世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





「最後に……2人に一言ずつ、言ってもいい?」




震える声でそう聞いた。
関根さんはすぐに「いいよ。これが最後だし」と返してくれて、私はくるりと後ろを向いた。




…最後に言いたいこと、言っておこう。
どうせ死ぬなら、悔いが残らないように。




私はできるだけ笑顔をつくって、大きく息を吸う。




「…冬樹くん、昔から私と仲良くしてくれて……支えてくれて本当にありがとう」





冬樹くんは悲しそうな表情で口を開こうとしたが、拳銃を頭に突きつけられて何も言うことができず唇を強く噛み締める。

私は次に詩優と目を合わせた。








…詩優に言いたいこと……はたくさんある。
たくさんあるけど、詩優には言えなかったあの言葉を言いたい。





お別れの言葉とか、幸せになってねとかじゃなくて……







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