世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
目覚め
花莉side
ゆっくり目を開けた。
視界はぼやけて定まらなくて、目を擦る。
すると、聞こえてきたのは…
「花莉!?」
京子の声。
「え!!!花莉起きたー!?」
続いて聞こえたのは明日葉の声で、2人が視界に写り込む。
「良かった……」
「もう!!心配したんだからーー!!!!」
京子も明日葉も、なぜか目に涙をいっぱいに溜めてほっとしたような表情に。
…何が…あったんだっけ。
……っていうか、ここはどこ…?
起き上がろうとしたら、体が重くて痛い。
「まだ起き上がっちゃだめよ…!!」
京子に止められて、私はベッドに戻される。
きょろきょろと目だけ動かして部屋を見てみると、私はベッドの上にいることがわかって。
なにか口元に違和感を感じて、手を動かして触れてみたら…ついているのは酸素マスク。
ここが病院なんだと理解した。