世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
ん?
その反応は……
何となく予想がつく。
これは、きっと、ガキの俺はミニ花莉に恋に落ちたんだろう。
それにしても、泣き顔に惚れるって俺どんだけだよ。花莉は笑顔が1番可愛いのに。
2人のことが気になってきて、俺は端っこのほうに移動して見守ることにした。
「…ど、どうしたの?」
ガキの俺は赤い顔でミニ花莉に聞く。
すると、ミニ花莉は
「…お母さんに…あいたい……」
嗚咽混じりに小さく呟くように言って。
涙をぽろぽろと流し続ける。
「お母さんはあとで迎えに来てくれるから」
「……っ」
「だいじょーぶだよ。あとでぜったい来てくれるから。
それまでおれと一緒にあそぼう!」
ぽんぽんとミニ花莉の頭を撫でてあげるガキの頃の俺。
すると、ミニ花莉の涙はなぜだがすぐに止まって。
「…あそぶ」
と小さな返事を返す。