世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ










映画のようにいろんなシーンを見た。




ミニ花莉が転んで泣いているところだったり、葉月や海斗と花莉と俺の4人で隠れんぼをしているところだったり。




花莉が泣いているシーンは多かったけど、俺が慰めていたから安心。

でも、この時のミニ花莉の涙は俺でも止めることはできなかった。












「わたし…もっとちゆーと一緒にいたいよ……はなれたくない」




涙をぽろぽろと流しながらそう言ったミニ花莉。




これが花莉の転園前の、ひまわり幼稚園最後の日なんだと俺はすぐに理解した。




「…ぜったいまた会えるから。その時、また一緒にあそぼう」


「……っ」





「…泣くなよ。だいじょーぶだから」


「……大きくなったら…わたしを、ちゆーのおよめさんにしてくれる?」





「…おれも、はなりをおよめさんにしたい」


「…ほんと?」





「やくそくする」


「…やくそくっ」






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