道。_君がくれた道しるべ_ ~Blue Berry短編集~

最初は遠慮か、もしくは人見知りだと思っていたけど、○○のそれは頑なだった。

メンバーの行きつけの店には行きたがらないし、俺の予定をさりげなく聞き出して、デートの前後にメンバーの誰かが家に来る可能性がある時は、必ず外で待ち合わせる。

大輝「なに、メンバーの誰かと何かあったとか?」
○○「そういうんじゃないけど……」
大輝「けど、なに?」
○○「だいき、しつこい」
大輝「言えないことなの?そんなにメンバーのこと嫌い?」
○○「嫌いとは言ってないじゃん」
大輝「でも会いたくないってことはそういうことだろ」
○○「だから違うってば!」

売り言葉に買い言葉。
だけど、大事なメンバーのことを悪く言われたような気がして、黙っていられなかった。
これまでも何度も誘ってきたのに、その度に断られて。

大輝「俺はみんなに○○を紹介したいだけなんだよ」
○○「別にわざわざそんなことしなくていいよ」


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