道。_君がくれた道しるべ_ ~Blue Berry短編集~

海斗「ほんとだ」
○○「かいとと一緒に来られてよかった」
海斗「俺も○○とこの景色見れて嬉しいよ」

写真を撮らない代わりに、目に焼き付けるように景色をじっと眺める○○。
俺はその横顔をじっと眺めていた。
そのままでも十分素敵だけど、やっぱりイヤリングがないのがなんだか寂しくて。

○○「あ、お土産屋さん寄っていい?」
海斗「うん」

○○がお土産を選んでいる間に、こっそりイヤリングを買った。

帰りにサプライズで渡したら、喜んでくれるかな。

そう思っていたのに。

ホテルに泊まった次の日の朝、目が覚めると○○はいなくなっていた。

テーブルの上に“楽しかったよ。ありがとう”という置き手紙だけを残して、忽然と姿を消した○○。

部屋中探してももちろんその姿はなくて、
旅行から戻っても状況は何も変わらなかった。


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