道。_君がくれた道しるべ_ ~Blue Berry短編集~

山田 Side

宏太「じゃあ、そろそろ帰るぞ」
海斗「山ちゃん、じゃあね」
愁「無理すんなよ」
亮平「大丈夫だって笑」
全ー亮「じゃあね~」
亮平「おう!」

みんなが帰って、シーンと静まり返る病室。
孤独感、恐怖感、いろんな感情が俺を襲う。
いつ死ぬかもわからない状況。
俺は、また、ステージに立てるのか。
ファンのみんなを笑顔にできるのか......。

亮平「っ……泣。ヒクッ......…泣」
??「あの~」

ドアが開いていたせいか、1人の女の子?女の人?が入ってきた。
背が低くて、いくつかわからない。
大人っぽいような、子供っぽいような。
松葉杖をついてて、落ちていた紙を拾って俺の方に持ってくる。

??「これ......。落ちてました…」
亮平「あ、ありがとう」
??「では…」
亮平「待って!」

俺は、なんだかよく分からないけどその子の腕を掴んでた。
なんで掴んだんだろう。
俺は、この子と話したかったのか?
近くでよく見てみると、遠くで見るより何倍も可愛い。
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