道。_君がくれた道しるべ_ ~Blue Berry短編集~
エピローグ
俺たちが作詞した歌詞が、後輩グループの新曲の歌詞として使われていた。
岩本がその話を耳にした時には既に、後輩グループの新曲は完成していて。
慧「......どういうこと?」
宏太「わからない。俺らの歌詞が誰かに盗まれたんだと思う」
照「でも、先に公表されたのがあっちってことは」
翔太「立場が不利なのは俺らの方か......」
零「向こうの歌詞も、メンバーが作詞したことになってるんだよね?」
宏太「うん。でも俺らは全員で分担してたけど、向こうは1人が全部書いたって言ってる」
愁「じゃあその人が俺らをパクったってこと?」
亮平「あいつはそんなことするやつじゃないだろ」
みんなで考えても、謎は深まるばかりだった。
照「岩本、歌詞は俺らのと全部一緒だったの?」
宏太「いや、ほとんど一緒だったけど......亮平が書いたところだけは違ってた」
翔太「やま、ギリギリになって歌詞書き直してたもんね」
ちょっと気になってたんだけど、と海斗が手を挙げる。
海斗「山ちゃんはなんで書き直したの?」
亮平「それが、恥ずかしい話なんだけどさ」