ワケあり男子
思わず太一くんに背を向ける。



「乃愛ちゃんを怖がらせるなよ?ここに来なくなったら出入り禁止にするよ」



「うっ…」



その一言で太一くんは大人しくなり、どこかへ行ってしまった。



「なんか、雰囲気悪くしちゃってごめんなさい…」



「乃愛ちゃんは気にしなくていいよ。太一もすぐ忘れるから」



そうなんだ…。



「そろそろ期末テストだよね。松風だと勉強忙しい?」



期末テスト…そうだった。



完全に忘れてた。



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