ワケあり男子
「ま、まだっ…好きとか、そういうのじゃなくて…」



顔が熱い!



パタパタと手で顔を扇ぐ。



「うん。いいんじゃない?ゆるーいお友達関係で…」



「あ、はい…」



そうだよね、私もなにを如月さんに弁解してるの?



「ここ、うちなんだ」



…へっ。



住宅街の一角を指さす。



うちって…。



なにも考えていなかったけど、勉強会って律くんの家でするの?



てっきりお店かどこかだと思ってた。



「勉強するのは、俺がいる日にしようかな。律とふたりっきりにはしないから安心して」



「いえ…そんな…」



「あっ、ふたりっきりの方が良かったかな」



「とんでもないです!!如月さんがいる日がいいですっ」



律くんとふたりっきりなんて、心臓がどうかしちゃうよ。



きっと、ドキドキし過ぎて耐えられない。






< 111 / 160 >

この作品をシェア

pagetop