ワケあり男子
外壁も汚れがなくて新築っぽい綺麗なお家。



玄関周りも雑草などなくすっきりとしている。



「素敵なお家ですね」



「そんな、気遣わなくていいよ」



「いえっ、本当に…」



ふと隣の家を見て息を呑んだ。



外壁に囲まれた敷地内に、大きくそびえる白い建物。



ちょうどこの角度から、ガラス張りの渡り廊下が見える。



廊下には大きな絵画がかかっている様子。



「あれは…なにかの記念館ですか?」



住宅街に不似合いな華美な出で立ちで違和感がすごい。



「いや、普通に人が住んでるよ。言われてみれば美術館みたいだな」



「えっ、家なんですか!?」



「そうそう…ま、いいから。とりあえず入って」



如月さんに促され、家の中に入る。



「お邪魔します…」



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