ワケあり男子
「うん。私もそうする」



律くんはチョコ、私はストロベリーを食べた。



こんなに素敵な時間を律くんと一緒に過ごせるなんてすごく幸せ。



如月さんがなにを考えているのかはよくわからないけど、本当に心の底からありがとうって言いたい。



「ここ、ついてる」



…え?



気づけば律くんが私の頬にそっと触れる。



ドキッ…。



「えっ…あ…りがとう」



じっ…と顔を見つめられて慌てて逸らした。



恥ずかしくて顔が見れない分、律くんの手を見る。



細くて長くて綺麗な手…。



人差し指に少し大きなホクロを見つけた。



じっと見ていたからか、突っ込まれてしまった。



「俺の黒子が気になる?」



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