ワケあり男子
「嬉しいけど、すげぇ褒められてくすぐったい」



「本当にそう思ったから」



「うん…ありがとな」



律くんの手が伸びてきて頭を撫でられる。



うわぁっ…。


ドキドキする。


そして、その手は頭から滑り落ち私の耳に触れる。



えっ…なに?



「黒子みっけ。ここ」



「そっ…そうなんだ?知らなかった」



耳を指で軽くつつかれて、ビクッと肩が震える。


律くんって無意識でこういうことしてる?


恥ずかしさに、ちょっと耐えられなくなってきちゃった。


心臓が口から飛び出そうだよ…。



やめて欲しいって言おうとしたら、部屋のドアが勢い良く開いた。



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