ワケあり男子
えええっ…。



「た、大変。私のせいで怒ったよね。追いかけなくていいの?」


慌てて立ち上がったけれど律くんは特に動く様子もない。



「よくあること。あいつ、喜怒哀楽激しいの」



そ…そうなの?



だからって、放っておいていいのかな。



「元はと言えば、私がここにいたからだよね?」



ギュッてしてって言ってたし…。



うん、間違いない。



「乃愛のせいじゃない。マリモのことは気にせず、俺のためにここにいて」



俺のために…?



あ、監視役ってこと…だよね。



「いいのかな…」



「多分」



多分…かぁ。



ちょっと自信失くす。




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