ワケあり男子
どう反応していいのかわからず、とりあえず笑ってみる。


「…………」


あれっ。



くるりと反対を向いて、カウンターの方へ行ってしまった。



「対応に困ってる。バカな女しか相手したことないから」


横で面白そうにマリモくんが囁く。



「私、バカだよ…さっきそう言ったよね?」



「そういうところが真面目。面倒くさいんだよなあ」



そうなんだ…。



ここも、適当に流しておいた方がいいのかな。



笑って頷く。



「そっかあ…」


「狙ってやってんの?」


「え?」


キョトンとしていると、マリモくんまでもが苦笑している。


「俺も困る。なにこいつ」


あれあれっ。


私、マリモくんも困らせちゃった?


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