ワケあり男子
男の子の声が聞こえて、律くんなのかと思って振り向いたら…。


「太一、聞いてたのか」


如月さんにそう呼ばれた男の子は、メガネをかけていて落ち着いた雰囲気をしている。


太一…っていうと、昨日河村さんが来れないって言ってた、あの太一くん?


「気をつけた方がいい。如月さんを甘くみるな」


あ…はい。


忠告されて思わずぺこりと頭を下げる。



鋭い眼差しが少し怖い…。



「さっき話しただろ、あの子だよ」


「あー…なるほど」


如月さん、私のなにをこの男の子に話したの?


太一くんもなんだか納得している。






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