蘭蝶 短編集
蘭蝶の素顔は私と同じ女だった



「そう。君はこの秘密を知っちゃったから今日から仲間だよ?」



脅すように言う蘭蝶



『アンタが勝手にフード取ったんだろ。私は族に入るつもりはない』



「……、中々頑固だな…。」



普通の不良なら蝶華に誘われたなんて日には喜んで入るだろう。だけど私は族なんて仲間を持つような所に興味はない



『話はそれだけ?』



「あ、居た」



私が立ち去ろうとした時もう一人の声が聞こえた



「…って、お前馬鹿か?なんでフード取ってんだよ。」



こちらもフードを深く被っている人



「黒蝶…。」



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