16歳。ブルーアイス。
高校に入ると、まわりの女子たちの“恋バナ”はより一層進化し、誰と誰が付き合ったということは勿論のこと、彼氏がいる子をターゲットに囲んでは、あれはしたこれはしたなどと、根掘り葉掘り聞きたがるのだった。そしてその場からは時おり歓声が聞こえ、熱気に包まれる。
私自身も、全く興味がないわけではないし、知らないことだから気には、なる。
だけど、まわりの子たちとは少し温度が違うような、それはつまり、人を好きになるということが未だによくわからないのだった。
そんな私が、恋愛のルートに乗れるはずもなく、みんなの話にただ合わせて相槌を打つほかなかった。