あなただけ見つめてる
どうせ、このチョコも
あんたの口には入らないでしょ?
だったら、あげる必要なんてないじゃない
ガチャっとドアを開けたと思ったら
もう家についていて
「お帰りなさいませ。坊ちゃま。お嬢様」
「あぁ。例のチョコ食べていいから」
?例のチョコ?
「もう、さすがですわ。坊ちゃま」
「お嬢様からもいただいたというのに」
「あ?」
「何よ?」
「てめ、使用人にやって俺にはねぇのか」
「「ぷっ」」
噴出した使用人にあんぐりしている
大我・・・基義兄
「何をおっしゃっているのですか?」
「お嬢様の本命チョコは・・・」
「言っちゃだめ!」
言ったってどうにもならないのだから
「言え」
「申し訳ありません。お嬢様」
「・・・っ」
「お嬢様の本命チョコは、大我様なんです」
「は?」
「ワタクシたち使用人は、お嬢様が作って
余ったものを頂いているだけですから」
「なんだよそれ」