あなただけ見つめてる
大我サイド
「なんで、あんなこと言った」
「あんなことではないでしょう?
さっきも言ったけど、あなたたちは義理でも
兄妹なの。兄妹で、恋愛なんてしていいはずがないでしょう?」
「何言ってやがる」
「え?」
「ただ、ただ跡取りが欲しくて俺を養子に迎え入れたくせに」
「何」
「知ってるぜ?
俺が、親父ともお袋とも血がつながってなくて
親戚から俺を引き取ったのを」
「・・・」
「春果は、そのあとにできた子だ。
俺からしたら、赤の他人は春果じゃない。俺だって」
「そんなこと」
「じゃあ、現に春果は、そういった。
それをどう説明する」
「え?春果が、そう言ったの?」
「あぁ。あいつは、春果は逆だと思ってるからな」
そんなと崩れるように座り込んでしまったお袋
そのまま春果の部屋に行くも
鍵をかけられていて開けてもくれない
返事もない。
「春果?」
どうしたんだよ?