あなただけ見つめてる
2年後
日本に帰ってきたあたしと大我
どこのニュースも、庄司グループの経営破綻のものばかりで
実家に帰るも、両親はおらず、使用人のみでいて
「こんなに、静かだったの?」
使用人だけだと・・・
「坊ちゃ・・・お嬢様まで・・・」
「ただいま」
「旦那様たちは、ここを出ていらっしゃいます。
ワタクシたちもここを出て行かなければならないことになり
すでに、支度を終えて出て行っているものもいます」
そうだったの?
「なぁ、出て行ったやつ、今どこにいるかわかるか?」
「えぇ。わかりますとも」
大我?
「もう、いいだろ?イギリスで成功を収めた
お前の会社をこっちで起業しても」
「で、でも!」
あっちで、成功したからって
こっちで成功するとは限らない
「大丈夫。会社付きの弁護人になってやる」
「大我」
「やってみる価値はあるだろ」
「うん」
「あいつに電話しとく」
そう言って電話を掛けに行った
大我がかけたのは、きっとウィルだろう
「大我」