あなただけ見つめてる

「じゃ、出張行ってくる」

「行ってらっしゃい」

翌日、出張だといって出かけて行った翔哉を見送って
出かけた先は、スーパー
翔哉は、基本お金ではなく、クレカのみの使用だから
現金を使ってしまえばわからないかもしれない

「こんなに、種類があるんだ」

お酒売り場に行けば、いろんな種類のお酒の数があって

「これ、昨日、翔哉が飲んでたビールだったんだ」
どうりで、苦いわけだ

こっちの方にしておこ

手に取ったのは、無難な桃のお酒を3つ

~~♪
~~~♪

「はい?」

「愛実、今どこにいるの?」

え?

「スーパー」

「ふーん。お酒は買っちゃだめだからね」

「はーい」

でも、買い物かごには、お酒を入れてある
飲んじゃダメと言われて素直に”はい。飲みません”は
してやんないんだから

「じゃ、俺まだ、こっちで仕事があるから」

「いつ頃、帰ってくるの?」
「最低1週間。早くて2、3日ってところ」

そっか。
そんなに離れてたことってないからどうしていいか
分かんなくなる

「愛実?」

「えっ?
あっお仕事、頑張って。いう事ちゃんと聞いて待ってるから」

「あぁ。待ってろ」

寂しさを、お酒で紛らわせてもいいよね?
食材も買って、家路についた時には
すでに夕方で、まだ、秋に近づいているとはいえ
まだまだ、暑い

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