あなただけ見つめてる

「悪い。ちょっと、リビングに行ってくる」


「あっ着替え!」

「いい。いらねぇ」

いらないの?

リビングについていくと秘書さんと話し込んでいる隆二の姿

そういえば、ビジネスホテルに、荷物置きっぱなしだった
取りに行かなくちゃ、だよね

「美緒?」

「話は終わったの?」

「あぁ。どうした?」

「ううん。何でもない。今日は用事があるから
出かけてくるね?」

「俺も行く」

はい?

「来なくて、大丈夫だよ?」

「お前に、またいなくなられたら
俺は。今度こそ再起不能になるかもな」

さ、再起不能!?
そんな馬鹿な・・・

「俺を良くも悪くも動かせるのは
美緒だけだってことだ」

・・・っ

「で?どこに行くんだよ?」

「怒らない?」

「場所による」

うぅー言いたくない。
< 148 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop