あなただけ見つめてる
「いいか。弁当は、今後俺に直接渡せ!」

え?

「間に合わないなら、会社にもってこい」

んな、横暴な
家に帰る前にスーパーに寄ってくれた隆二
正確には、スーパーの駐車場に車を止めて
無理やり降ろされたんだけど・・・

「ちょっ」

入るや否や籠をもって、カートを押してる隆二の姿

「・・・っ」

こんな、誤解されるようなこと、してほしくないよ
隆二は、あたしのことなんて、どうでもいいんでしょう?

「美緒」

??

「早く来い」

強引に、引っ張りながら買い物を進めていく隆二
あれ?でも、買い物かごの中
隆二の好きな食材、
何で、入ってないの?

何で、あたしの好きな食材ばっかりなの?

「美緒。これでなんか作って」
え?

「りゅ、隆二の食べたいもの・・・」
「じゃなくて、俺は、美緒が作ったものを食べたい」

あたしの作ったもの?

「作ってくれたら、教えてやるよ」

何を?

「俺の唯一もってないもの」

・・・っ
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