あなただけ見つめてる

「いつもなの?」

これが?

「大丈夫でしょ?」
「いたいもん」

そう言ってグズグズしている麻衣ちゃん

「お姉ちゃん。夕飯はどうする?」

「海斗見ててくれる?まだ、お昼寝してるから」

「うん」

そう言ったのは優奈ちゃん。
優羽ちゃんは返事をする事も無く部屋に戻っていったが
すぐに勉強道具を持ってリビングに来てくれている。

「あたしたち。買い物してくるから」

しがみ付いて離さない、麻衣ちゃんも連れて行くのだろう。

「財布とスマホと・・・」

必要なものを持って、ショルダーバッグに入れている咲姫。

「さきちゃん?」

「どう?痛いの」

「まだ、いたい」

アハハ。そりゃ、あれだけ派手に転べば痛いか

買い物をしているときにだけ、麻衣ちゃんを
あたしに預けてきた咲姫。
ほどなくして帰ってきたとき

「咲姫」

「んー?」

あたしたちの目線の先には、こちらを見ている翔の姿

「未来っ」

慌てたようにこっちに向かってきた翔

「翔・・・」

「この子供、何?」

「え?」

「未来の妹じゃないんだろ?誰の子供?」

子供って・・・麻衣ちゃんの事!?

「あたしの妹に何か問題でも?」

「夏目・・・?」

え?っていう顔をしている翔。
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