あなただけ見つめてる
いやいや。驚くでしょ?普通に考えれば
「さきちゃん。後ろのお兄ちゃん。
まだいるよー?」
どこまでついてくる気だろう?
「マンションに入ったらオートロックだから
入れないし。しかも、セキュリティ非常に大変だから
あそこ(最上階)までは来れないよ」
あっそっか。そうだよね。
「しかも、どこで止まるか分からないようにしてあるし」
それだけセキュリティ重視しているんだ
この高層マンション
「ただいまー」
「いまー」
「おかえり」
「海斗も起きたよ」
そうなんだ。
「ありがとね。食後のデザートも買ってきたから
みんなで食べよ」
「さっすがー。お姉ちゃん!甘いの欲しかったんだー」
「未来もゆっくりしてて。ご飯の支度しちゃうから」
「手伝うよ」
「ごめんね?」
「いいの。気にしないで」
「さきちゃん。のどかわいた」
「はい」
少し温かめにしたお茶を麻衣ちゃんに渡そうとしたが
さっきの転んだこともあってか
「優羽。これ、テーブルにおいてあげて」
「うん」
麻衣ちゃんが座って飲めるようにテレビの方にある
テーブルにお茶を持って行ってくれた優羽ちゃん
「なんだかんだ、みんな下の子たちには優しいんだね」
「当り前。年が離れているから余計なんだよ」
そっか。それもあるんだ。