あなただけ見つめてる

「しょうがないよ。あたしの男を見る目がなかった。
ただそれだけのことだもの」

「咲姫・・・」

「お姉ちゃん。食べ終わったよー」

「はーい。食器持ってきてくれるー?」

そう言うと、優羽ちゃんと優奈ちゃんで手分けをして食器を持ってきてくれる

「咲姫が、優しいから。妹たちも優しいんだね」

「そうでもないよ?
きっと1番優しいのは、お母さん。あの子たちも
お母さんがいると、ずっと、お母さんのそばを離れない。
それくらい、お母さんは慕われているの。あたしには到底できない」

そっか。

「さ、あたしたちも食べたよっか」

さっき出したコロッケの後に出したフライ達。
あたしたちのフライには、白身魚もいれたのは
子供たちがあまり魚が好きじゃないから。らしい

やっぱり、ちゃんと見てあげてるんだね。咲姫はすごいよ

「さきちゃん」

咲姫の足元には、食べ終わったはずの海斗君

「海斗?どしたの?」

「ジュース。ちょーだい?」

ジュース?

「だーめ。イタイイタイになっちゃうよ?」

「イタイの嫌。がまんする」

おー
咲姫は、こうやって両親がいないときは面倒を見ながら
食べているんだろうか?

「あっちで、優羽たちとテレビでも見ておいで」


「はーい」

そう言ってテレビの方に行った海斗君

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