あなただけ見つめてる

翌日、夕葉が学校に行って
雪を小学校に送り出してから
家に帰ってきた私。

珍しく家にいる両親

「どうした?」

「パパたちに話があるの」

「「話?」」

リビングのテーブルに着いた両親
それについて、私も席に座った


「で?話って」

「私、県外に行こうと思ってる」

「県外って」

「うん。もう、私決めたの」

「決めたって・・・夕陽。一体どうしちゃったの?」

「私、颯のそばにいるのが辛いっ」

「颯君?」

「もう、颯のそばにいるのが辛くて
ここに居たら、嫌でも毎日合わなくちゃいけなくて
もう、私それが嫌なの」

「そうか」

「そうかって、宙」

「夕陽も、ある程度自立できる年なんだ。
必要最低限の支援を俺たちはしてやろう」

「そうだけど」

「優香の心配もわかるが、俺たちと同じ道を
夕陽にも味会わせたくないだろ」

「そう・・・だね」

パパたちと同じ道?

「だから、夕陽には夕陽のしたいようにしてやろう」

「そうね」

「ありがとう。パパ、ママ」

「いいのよ。寂しくなっちゃうけど
夕陽が決めたことなら仕方がないわね」
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