あなただけ見つめてる

「なっ馬鹿!」

信じられない
何も、あんなこと言わなくたっていいじゃない

「しょうがねぇだろ?
誰かさんが逃げるから」

うっ

「点呼の時間だけ戻ったら
また、ここに来る。」

え?

「いいもの。持ってくるって言ったろ?」

そういう颯の顔は意地悪そうに微笑んでいて

夜までどうやって時間をつぶそう

今日明日は、実は学校に連絡を入れて
休みをもらってる。

先生もすんなり休みをくれたのには驚いたけど
学校の授業自体、前の学校に比べたら、かなりゆっくりなのかも知れない

うーんどうしよう?

部屋もそんなに汚れているわけじゃないし
夕飯の下ごしらえには、早すぎるかなぁ?

「夕陽。じゃ、うちら1回帰るから
明日午前中めいいっぱい遊ぼうね!」
「うんっ」
このまま颯もホテルに泊まってくれたらいいのに

「俺は来るからな?起きておけよ」

やだやだ
来てほしくない。夜なんて

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