あなただけ見つめてる
「私ね。就職見つかってなくて」
「は?マジ?」
嘘だろというような顔をしている颯
高校3年生の私からしたら重要なことだ
「はぁ。お前何か得意分野あったっけ?」
んー美術とかは得意だけど
「絵を描くくらいなら」
「ナイス!」
は?
「夕陽。いい人材見つかった」
「え?」
「コイツ」
「「・・・」」
姉妹同じ職場で働かせる気?
「コイツ、デザインの方に入れたい」
「颯がそうしたいなら、私は構わないけど」
けど?
「夕葉は?それでいいの?」
「ちょっと、考えたい」
だって、仮にも姉妹で同じ職場って
なんか、嫌。
だったら、違う職のデザイン部でも探すわ
「わかった。いつでもいいから。夕陽にでも連絡入れて」
「はいはい」
そう言って桜が待っているであろう下に戻ると
ぐっすり寝ている桜の姿が