あなただけ見つめてる

颯の方を見たお父さん

「悪いが、今のお前じゃ夕陽を任せられない。
もし、お前が元気になったとして、同じことの繰り返しだろう
夕陽が離婚したいと考えた時に
俺たちは、夕陽側の人間になる」

「・・・っ」

「なんで、協力しなかった」

「それは・・・」

「まぁ、今は何を言っても言い訳に過ぎないだろう。
夕陽が味わった2年に比べてお前は3日だ
この差はどうやっても埋まらねぇ
夕陽が味わった思いが理解できるまで
お前は、朝倉に出入り禁止。
夕陽にも、接触禁止。
涼真にも、会わせねぇ」

お父さん?

「わかり、ました」

「夕陽。こんなになるまでため込むことないだろ?
もっと早く言ってくれれば、対処も早くできた」

あっ

「しばらく、朝倉の実家でも、
優香の実家にでもいい。安静にしてろ」

でも、涼真は

「大丈夫よ。あたしたちで、出来ることはやるから」

お母さん・・・

颯の両親も来て
涼真を引き取れば、我慢してた線が外れたかのように
大泣きし始めた涼真

「ごめん。ダメなママでごめんね」

「マー」

え?

「マッマ」

私をママと呼んでくれるの?

さっきまでの大声とは裏腹に
キャッキャとお母さんとお父さんに抱えられ大喜び中

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