あなただけ見つめてる
実家に帰ってきた私たち
「夕陽。悪い桜と一緒に昼寝でもしてくれねぇか」
桜と?
「いいけど」
「助かる」
「いこ、いこ」
そう言って私の手を引っ張る桜は
やっぱり子供だなって
涼真も、こうやって育っていくのね
付いた先は
私の部屋
「なん・・・で?」
結婚したのに、私の部屋をそのままにしておく
理由なんてないはずなのに・・・
「おねえちゃん?」
「ねよっか」
泣きそうな私に声をかけてくれる
優しい妹
涼真が生まれる前はよく
親子に間違われた
「うん!!」
私のベッドにもぐりこんでいる桜は
「リス見たい」
まるで、小動物だ
ほどなくして私も一緒に眠りに落ちた