もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「紗英って呼ばれてんだ?」
渓渡が怪訝そうに私を見る。
「いや…」
今ハジメテ呼ばれたんだけど…
そんなことしているうちに、立ちあがったイケメン転校生が私の前までやってきた。
「いま帰りー?どっか遊びいこうよ」
「え…」
イケメンからの急な誘い…!
じゃない、ときめくな私。
っていうか隣に彼氏がいるの見れば分かるのに、なんで普通に誘ってくるかな。
「仲良いの?」
渓渡が聞いてくる。
その質問に私が答えるより早く、イケメン転校生が
「めっちゃ仲良しでーす」
私の肩に腕をまわして引き寄せた。