もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「京星くんも変わってないね!」
外見はだいぶ派手になったけど、笑顔はあの頃のまま。
「ま、そーかも。たまごタルト相変わらず好きだし」
「あはっ、なつかしー!あれ、たまにスーパーに売ってるよね」
「おー。見かけると思わず買い占める」
「ほんとに!?」
夢みたい。
初恋の人にまた会えて、話も弾んじゃったりして。
まさかこれ、
ドラマとかマンガで定番の再会ラブ「なんかハエがいるー」
バシッと頭に乱暴な衝撃。
「痛っ!?」
振り向くと、笑顔のハヅキが立っていた。
「あー残念。逃がしちゃった。ごめんね?」
「ちょっ、なんなの急に…!」
「べつにー。あ、一緒に帰ろ?」
「やだよ!」
ハヅキと一緒に帰るなんて危なすぎる!突然車道に突き飛ばされたりして…!
「もしかしてお前、ハヅキ?」