もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「かっこいいんだろうなぁ、絶対」
バスケをしてる京星くんを思い浮かべながら言うと、ふは、と京星くんが吹き出した
。
「なに?」
「いや。やっぱ変わってねーなと思って。昔っから紗英、俺が何してもかっこいいってよく騒いでたなって」
…たしかに。
昔っから惚れっぽく、またそれを隠せない性格だった。
「だってほんとにかっこよかったし…」
「ま、かなり嬉しかったけど」
京星くんの口元から八重歯が覗いてる。
「紗英ってなんか幼くて。いつも俺の周りピョンピョンしててさ。
タメだけど、なんか妹できた感じがして嬉しかった。俺一人っ子だからさ」
…妹…
保育園の頃の私、ドンマイ。
あなたは初恋の人に“妹”だと思われてるよ…
「…ま、そんなお前の隣には常にハヅキがいたけどな…」
「え?なに?」
「いや。別に」