もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
…いよいよヤバイことを言い出した…!
ゾクリと背中が泡立つ。
やばいよこの人…逃げなくちゃ!
背中を向けて走り出そうとすると、一歩踏み出した瞬間、グイッ!と強い力で引っ張られて、世界がまわった。
気付いたらすぐ目の前にハヅキの顔。
背中には固い床。
押し倒されるときに痛めたのか背中がジンジンする。
顔を歪める私に、ハヅキは嬉しそうに笑った。
「…その顔誰にも見せたくない…」
熱に浮かされるようなそんな声が聞こえた、と思ったら。
首筋にピリッとした痛み。
「いっ!?」
「…ほんとは入れ墨でもしたいけど、今日は勘弁してあげる」
ハヅキの手がシャツをめくりあげて、中に入ってきた。
キャミソールの上から肌に触れる。
…ま、まって。なにこれ。もしかして、もしかしてこのままじゃ私、
「やめてっ…!」
「やめない」
ハヅキの顔が切なそうに歪んだ、気がした。
「もうやめられないんだよ…」