もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
一時間たったら、って…
嫌な予感にサァッと血の気が引くのが分かった。
「待ってっ…!」
慌てて背を向けて歩き出していたハヅキを追いかけたけど、間に合わず。
顔の目前で、ピシャンッとドアがしまった。続いてすぐにガチャリと施錠する音。
「ふざけないで!あけて!!」
思いきりドアを叩いたけど、ハヅキはガラスの向こうで機嫌よく笑うだけ。
じゃーね
ハヅキの口がそう動いて、ヒラヒラ手を振って去っていった。
私がハヅキと一悶着してる間にチャイムも鳴っていたんだろうか。廊下に生徒の姿は一人もない。
「……まじで…?」
ショックのあまり近くの机にフラフラと倒れ込む。
一時間、この何もない教室でこのまま…?授業も強制的にサボりだし。
…これって…監禁じゃん…!!!