もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
ガチャリ。
リビングのドアを開ける。甘い、いい匂いが漂ってきた。
「おかえりー紗英。遅かったじゃない」
お母さんの声。
「うん、ちょっとデ…寄り道してて」
デートと言いかけて慌てて訂正。
デートじゃない。あれはデートじゃない。だって京星くんはカップルのフリをしてくれて…
「ふーん。デ…寄り道してたんだ?」
るだけなんだか…ら…
………
思考停止。目の間の状況、理解不能。
だって。
「おかえり、早見さん」
なんでうちのリビングにハヅキがいるの!?!?