もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「なっ、なっ何言ってんの!?」
頭がおかしくなったの!?
「何って言葉通りだけど?あー。こんな息子ができたら夢みたい…」
うっとりと頬に手を当て何かを妄想しているお母さん。今すぐヤメテほしい。
「大事な娘の結婚相手勝手に決めないでよ!?」
「あらーぁ、そんなこと言って。紗英だってハヅキくんみたいなイケメンが旦那だったら文句ないでしょ?」
「あのねえっ…!」
カチャン!
響いたのはハヅキがティーカップをお皿に置いた音。
その音に言い争いを止めた私とお母さんに、ハヅキがにっこり微笑んで言った。
「残念ながら。僕はもう早見さんにフられてるんで」