もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
ハヅキが「部屋に行きたい。どうしても」と言う&お母さんが睨みをきかせているので、仕方なく自分の部屋へ連れていった。
「…テキトーに座れば」
ハヅキにそう言って、自分はいつもの定位置、ベッドに腰かける。
「…ずいぶんヨユーなんだね?さぁちゃん」
でた。“さぁちゃん”。
ハヅキは二人っきりの時のみこの呼び名を使う。最近発見した。何でかは知らないけど。
「余裕?何が?」
「ねー、キョーセーくんとの“寄り道”は楽しかったの?」
立ったまま、私を見下ろすハヅキ。笑顔のままだけど…なぜか感じる威圧感。
「…何で京星くんとって知ってんの?」
一緒に帰るところ見られてたのかな?
「ははは、うける」
だけどハヅキはそう言っただけ。
「それで逃げたつもり?」