もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「今日ここに来てもらったのは他でもない。
お前らが“バカ”だからだ」
昼休み。
言われた通り職員室にやって来た私と京星くん。
目の前には険しい顔した先生。
「バカって…失礼な!」
憤慨した私に、眠たそうに欠伸する京星くん。
「帰っていいすか?」
「よくねーわバカもん」
先生の怒りの炎の威力が増した。
「お前ら2人は、1年の時からダントツで古文学年ビリだ」
「…古文は苦手なんですよ」
「古文“も”の間違いだろ」
先生がジロリと私を睨む。
「オールマイティに赤点常習犯だろお前らは!わかってんのか!?あと1年もしたらもう3年!そしたらすぐ受験だぞ!?」
「もちろん分かってますよ!3年生になることは」
「わかってない!一週間後の定期試験だってちゃんと勉強してんだろうな!?」
「もちろ…」
一週間後の…定期試験!?
「…京星くん知ってた?」
「知らね」
「はは、だよねーっ!」
「この…バカ!!」
先生の怒声が職員室に響き渡った。