もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「逃げねーの?」
「え、っと…」
逃げる。逃げる?何から?ていうかこの状況、ほんと何っ…!?
パニックに陥る私の耳元で、京星くんがフッと笑う気配がした。
「…妹、みたいなもんだったのに」
「き、京星くん…」
「でも久しぶりに再会したらなんかすげー可愛いし。一緒にいると楽しいし。他の男に触られてんの見るとイラつくし…」
京星くんが私を抱きしめる腕に力をこめる。
バクバク心臓が暴れてる。
これは…
どっち?
「俺。お前のこと好きだわ」
どっちの心臓の音だろう。