もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「………返事はすぐじゃなくていいよ」
私から少し体を離した京星くん。じっと視線を感じるけど、と、とても今、顔をあげられる状況ではないでございます…!
「…とりあえず。送っても…いい?」
遠慮がちな京星くんの声。
私がガクガクと、まるで壊れた人形みたいに頷いた。
「うっ…うん!よ…よろしくお願いシャス!」
え。何で体育会系?自分。
京星くんはぶ、と吹き出すと、そのまま私の手をとった。
「帰ろーぜ」
「…う、うん…」
京星くんに手を引かれながら思い出していた。保育園の時のこと。
『わたし、大きくなったらきょーせーくんのお嫁さんになるー!』
『おー、いいぜ!約束な!わすれんなよ!』