もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
―――バカじゃねーの。
さぁちゃんは、よわい男はきらいだって言った。
気付いたら俺は、つよい男になろうと思った。
“にばんめ”は嫌いだ。
いちばん。
いちばんになりたい。
そのために、死ぬほど勉強した。体も鍛えた。時には殴り合いの喧嘩だってした。さぁちゃんに会えなくなってからずっと。
―――バカじゃねーの。
そのたびに俺は心の中でそう呟く。
もう会えないのに。
なんであんなジャイ〇ン女、いつまで引きずってんだろ俺。
頭ではわかってんのに、
“ハヅキ!”
こびりついて離れないんだ。