もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
すれ違っただけで、向こうは俺のことなんて全く気付いてないのに。隣の男のことしか見えてないのに。
「…ははっ」
道のまんなか。突然笑い出した俺を、周りの人がドン引きした顔で見ている。
うんわかる。わかるよ。俺だって引いてる、かなり。たぶん誰よりも。
今まで何人も女と付き合ってきたけど全く無意味。
誰にも動かされなかった心臓を、根底から鷲掴みにされた気分。
…あの制服…どこだっけ。ま、いいや。調べればすぐにわかる。